小学3年生の時に、宮沢賢治の『セロ弾きのゴーシュ』の人形劇を観て、初めてセロ（チェロ）という楽器を知り、この楽器を弾いてみたい！
と思いました。当時のレッスンは、”学校の教科書の曲をヘ音記号に書き写して弾く”というものだったのですが、知っている曲をチェロで弾くという特別感に、いつもレッスンの度にワクワクしていました。チェロを弾くことが楽しく、そのまま高校、大学と音楽の道に進みました。大学時代、プロのオーケストラにエキストラ出演させていただき、はじめてベートーヴェンの交響曲第6番『田園』（『セロ弾きのゴーシュ』に出てくる曲です！）を演奏した時の感動は今でも忘れられません。
仲間とひとつの音楽を作り上げていくオーケストラに憧れ、大学卒業後は東京交響楽団に入団しました。それと同時に、チェロの楽しさを伝えていくことにも喜びを覚え、個人レッスンやアンサンブル、学生オーケストラや社会人オーケストラの指導にも力を入れてまいりました。

チェロの音は、温かく優しい音から、力強く豊かな音まで、幅広く人の心に響きます。弦楽器の中でも、一番自然体に近い姿勢で弾くことのできる楽器なので、大人になってからも始めやすい楽器です。レッスンを通じて
チェロが上達し、好きな曲を弾いたりアンサンブルを楽しんだりと、
楽しみが一緒に広がっていきましたら嬉しいです。